何気なく腕を上げたときに、脇の下の汗で服が濡れているのを人に見られるのって本当イヤですよね。
他人の脇汗を見ても、自分のことが心配になる方もいらっしゃるのではないでしょうか。

汗は誰でもかくもの。しかし、その量が多いと感じるなら、何らかのケアをした方がいいかもしれません。
気になる脇汗を止めるには、どんな方法があるのでしょうか?

脇汗が止まらない!これって病気?

脇の下は汗腺が多いため、人体の中でも特に汗をかきやすい部分です。
汗をかくという機能の本来の目的は、もちろん体温を下げることです。脇の下は体温を調節するための大事な場所なのです。

したがって、運動や外気温などで体温が上がれば、誰だってたくさんの脇汗をかきます。
しかし、このような体温調節の必要がない場面でも、大量の脇汗をかく場合は“多汗症”という病気であることが考えられます。
特に脇の下の多汗症を“原発性腋窩多汗症(げんぱつせいえきかたかんしょう)”といいます。

原発性腋窩多汗症って何?

原発性腋窩多汗症は、体温調節以外の要因によって、日常生活に支障をきたすほど脇汗がでる症状です。
もともと汗をかきやすいところに、ストレスや精神的緊張など何らかの要因が加わることで発汗が促され、体温調節に必要な量を超えて汗が出てしまうのです。

何度もこの症状を経験すると、脇汗をかくことが精神的緊張になり、ますます発症してしまうという悪循環に陥るケースもあります。
原発性腋窩多汗症は多汗症の中でも、特に発症しやすい多汗症といえます。

脇汗が過剰に出る原因は?

多汗症の症状が出る原因は、人によって様々です。
多汗症を発症させる原因には、次のようなことが考えられます。

ホルモンバランスの影響

ホルモンバランスが崩れることによって、体温調節の必要がないのに汗をかく場合があります。
脇の下の他にも、顔から流れるような汗をかく場合もあり、体の末端は冷たいのに大量の汗をかくのが特徴です。
ホルモンバランスが崩れる原因としては、ストレスによる男性ホルモンやアドレナリンの大量分泌、更年期による乱れが多いようです。

ストレスや精神的緊張

ストレスや精神的緊張によって自律神経が乱れることで発症するケースもあります。
自律神経は発汗に影響を与えます。発汗を促すのは交感神経で、副交感神経は発汗に影響を与えることはありません。

緊張状態を強いられることで、交感神経が優位になり一気に大量の汗をかきます。緊張状態がなくなれば発汗も収まります。
緊張した場面でだけ大量に汗をかく人は、ストレスによる自律神経の影響が考えられます。

偏った食生活

辛いものや酸味の強い食事によって、大量に汗をかくことがあります。
辛み酸味、カフェインやタバコなどの刺激物は交感神経を活発化させ、発汗を促す原因となるのです。
日頃から、このような偏った食事を過剰に摂る傾向のある人は、食生活が原因となっているかもしれません。

脇汗を止める方法はないの?

自分の脇汗の原因を知ることは、脇汗を改善するうえでとても大切です。
もしかしたら、根本原因を改善すれば脇汗の悩みも解消できるかもしれません。
しかし、今すぐ脇汗を何とかしたいなら、やはり外的方法で汗を止めるしかありません。
脇汗を止めるには、次のような方法が考えられます。

市販の制汗剤で止める

脇汗を止めるために、まず考えられるのが市販の制汗剤を使うことです。汗をかく前に制汗剤で発汗を抑えてしまうのです。
市販されている制汗剤は大きく2つの種類に分かれます。

1つは殺菌作用でニオイを抑えるタイプ。
もう1つは発汗を止めてニオイを抑えるタイプです。
脇汗を止めるのが目的なら、後者の発汗を止めるタイプを選ぶ必要かあります。

制汗剤で汗を止める働きをするのは、塩化アルミニウムの一種で“クロルヒドロキシアルミニウム”という成分です。この成分が汗の出口をブロックし、汗が出るのを防ぎます。
制汗剤を選ぶときは、このクロルヒドロキシアルミニウムに注目しましょう。

皮膚科で治療する

脇汗を止めるもう一つの選択肢が、医療機関での治療です。脇汗は皮膚科での診療になります。
医療機関で診てもらうとなると診療費が心配ですが、最近は保険の適用される治療法もあり、医療機関の受診は特別なことではなくなっています。

塗り薬、飲み薬による治療

医療機関で診てもらうと、多くの場合薬を処方されます。処方される薬は、塗り薬か飲み薬のいずれかです。

塗り薬

医療機関で処方される塗り薬は“塩化アルミニウム”という成分が配合されているものです。
塩化アルミニウムは多汗症に有効な成分として医療機関で認められている成分です。

軽度の多汗症であれば、毎日1日1回塗れば徐々に汗の量が減っていきます。脇の下だけでなく、顔以外の部位なら使用することができます。
脇汗に有効な薬ですが、残念ながら保険は効きません。

飲み薬

飲み薬では、多汗症治療薬として唯一認可されている「プロバンサイン」という薬を処方することが多いようです。
プロバンサインは、発汗を促す指令を伝達する物質“アセチルコリン”の働きを抑制する抗コリン薬といわれる薬です。
脇汗だけでなく全身の汗を止めてしまうので、脇汗だけを止めたいというケースには適していません。

1回服用すれば4~5時間の制汗効果が期待できます。口や目の乾きという副作用があります。
医者の処方が必要な薬ですが、個人輸入という手段で入手することも可能です。

ボトックス注射

手術をしない多汗症治療にボトックス注射があります。
脇の下のエクリン腺やアポクリン腺に、ボツリヌストキシンという成分を注射することで、発汗を抑えるものです。

ボツリヌストキシンには、汗を出せという信号を遮断する働きがあり、この作用によって脇汗を止めることができます。個人差はありますが、1回の治療で半年くらい効果が続きます。
重度の原発性腋窩多汗症については、保険の適用も認められるようになりました。保険を使えば、両脇3万円程度で行える医療機関が多いようです。

交感神経遮断手術

 
発汗を促す交感神経そのものを切断することで、多汗症を治癒させる治療法です。ETS手術とも呼ばれます。

脇の下に小さな穴をあけ、そこから内視鏡を使って交感神経を切断します。手術時間は30分程度で終わり、日帰りで手術可能な医療機関もあります。
神経を遮断するので、汗の量は劇的に改善されますし、効果は永続的に続きます。

しかし、脇の下から発汗できない分が、他の部位からの発汗量が増える「代償性発汗」という副作用が起こるケースが多いようです。
この治療も保険を適用することができます。

番外編・脇汗に効くツボ

今すぐ脇汗を止めたい。そんなときは制汗作用のあるツボを押してみてはいかがでしょう。
脇汗に効くツボには、次のようなものがあります。

陰げき(いんげき)

体にたまった余分な熱を取るツボです。小指側の手首の付け根から下方向におよそ1.5cmの部分が陰げきです。

後谿(こうけい)

体の熱を冷ますツボです。手を握ったときに、小指側の側面にできる尖った膨らみの部分です。

合谷(ごうこく)

体の熱を調節するツボです。手の親指と人差し指の付け根にあるくぼんだ部分です。
もう一方の手で両側から挟むように押しましょう。

大包(だいほう)

脇汗を止めるのに効果的なツボです。脇の下の下よりの部分に位置しています。
両腕を交差させると押しやすいです。

復溜(ふくりゅう)

水分代謝を整え、発汗を抑制するツボです。内側のくるぶしとアキレス腱の間から、膝に向かって5cmほど上の部分にあります。

脇汗を止める塗り薬&デオドラント

デオドラントとは、臭いを消したり、防いだりすることが目的の消臭剤をいいます。
しかし、今は発汗そのものを抑える機能を持ったものや、消臭と汗止め両方の機能を持った製品があります。

脇汗を止めるには、発汗を抑えるタイプの製品を選ぶ必要かあります。では、具体的にどのような制汗剤や塗り薬が効果的なのでしょうか。

皮膚科

皮膚科を診療した際に、多汗症の薬として処方されるのが「塩化アルミニウム」です。
塩化アルミニウムには、水に反応して固まる性質があり、脇に直接塗ることで汗腺をふさぎ脇汗を止めることができます。

塩化アルミニウムは体質や症状によって濃度の調節が難しく、またアレルギー反応を起こす人もいるので、医師に処方してもらうのが一般的です。
特に妊婦さんや授乳中の人、アレルギー体質の人は医師の処方箋による用法・容量に従って使う必要があります。

薬局、ドラッグストア

薬局やドラッグストアでも塩化アルミニウムは入手できます。
店頭では「オドレミン」という名前で販売されています。

オドレミンには、塩化アルミニウムが13%の割合で含まれています。塩化アルミニウムですからもちろん制汗作用は高く、1回塗れば2~3日効果が続くといいます。
無香料・無臭なので、香水などの香りを邪魔しないのも女性にはうれしいポイントです。
オドレミンは比較的酸性が強いので、お肌の弱い方や敏感肌の方は注意が必要です。

通販

通販で入手できるデオドラントの中では「アンティ パースパイラント デオドラント」が評判の高い製品です。塩化アルミニウムが主成分の制汗剤です。

制汗と消臭両方の作用があり、脇の下の汗とニオイを長時間抑えられると評判です。
ロールオンタイプなので、清潔な状態の脇に直接塗るだけです。衣服は脇が乾いてから着用してください。
ドラッグストアには置いてないようなので、通販で入手するのがおすすめです。

デトランスαがおすすめのワケ

塩化アルミニウム配合のデオドラントで、今一番評判の高いのがデンマーク製の「デトランスα」です。
塩化アルミニウムの制汗作用とエタノールによる殺菌作用で汗と臭いの両方を防ぐことができます。

高い制汗・消臭効果に加え、何よりうれしいのがお肌にやさしいつくりになっていること。
塩化アルミニウムは原液ももちろん、デオドラント製品でも肌への刺激が強いという難点があります。しかし、デトランスαは“乳酸アルミニウム”によって肌への刺激を抑えているのです。

デトランスαには、他にも次のような特徴があります。

・他のデオドラントとはケタ違いの制汗作用
・1回塗れば、10日間臭わない強力な消臭力
・無香料・無臭だから周囲に気づかれる心配なし
・刺激が少ないので肌の弱い人でも使える
・ロールオンタイプなので、清潔な状態の脇に塗るだけ

制汗・消臭作用は強力なのに低刺激。そのうえ、簡単にケアできるのですから、人気なのがわかりますよね。
デトランスαは通販で入手できます。

まとめ

脇汗は周りの人に相談しづらい悩みです。他人の視線を気にするあまり、引っ込み思案になるなどメンタル面にも影響します。
一人で悩んだり、ブルーになったりするよりは、思いきって行動してみてはいかがでしょうか。
きっと、自分に合った脇汗対策が見つかるはずです。